ドラマ「白い春」は楽しい

4月からの新ドラマの中で「白い春」はお勧めだ。

天地人で謙信を魅せた阿部寛が素に戻り、天性の不器用さをうまく演じている。

なんと今回は、奥さんの病気の費用を捻出するために殺人までしてしまう役。

阿部ちゃんを殺人者としていかにリアリティーをもたせられるか?

脚本家や演出家の力量を試されるところだが、カッとさせる性格をところどころ見せながら、

対立する暴力団組長をびびりまくって射殺するとはうまく考えたものだ。

そんな、社会的には煙たい存在が、頭を冷やすとと小声で「ごめん」とか言うのが、

たまらなくいい。今の僕のまわりには、なかなかいないこういう性格の友人が何人かいたら、

人生楽しいですね。

うーーーん、そういえば、最近知り合った人の中に一人いました。

若い時、泥酔した人を殴って死なせてしまったらしい。まわりのみんなが

警察に嘆願書を書いたとか・・・そのことを知って僕は、ますますその人が好きになった。


悪役顔の遠藤憲一もこれまた不器用で真面目なパン屋を演じていて、

大橋のぞみとのぎこちない親子関係を含めて、いい味出している。

あえて難を言えば白石美帆が子供が生まれるのになぜ姉の恋人を紹介されなかったのかは

大きな疑問ですなあ。理由を見落としたのか??脚本ミスなのか?

それに白石は若い男を膝蹴りをするような役の方が合っている気がする。

吉高由里子は自殺願望役よりはこっちの方がゆらゆらしたクラゲのようで合っている。

なんか素人芸人みたいなデビット伊東が手術代をネコババしたことがばれた時の

阿部寛の怒りの演技が楽しみだ。

子役をダシに泣かせる安易なドラマ作りには賛成しかねるが、

ストーリーは見えているので、阿部ちゃんを楽しむドラマと割り切ろう。