暑中お見舞い申し上げます。

M様、Y様、T様

 

東京で6月に再会してから1月余りですが、いかがお過ごしでし

ょうか?梅雨も明け、本格的な夏の始まりですね。

 

日曜日は、いつもの高原で仲間と一緒にパラグライダーをし、

昨日はランディングエリアの草刈りをしました。

風があったので、それほど暑くもなくて助かりました。

家に帰って風呂でぬるめの湯浴びをし、毎週行く居酒屋でビール

を飲み、刺身と日本酒を堪能しました。ボランティアですが肉体

労働の後はビールは格別です。

いつも送ってくれる大将の代わりに地元の食事仲間がたまたま

自家用車で来たので、家まで送ってもらうことになり、ガソリン

スタンドに寄った後に日の落ちた海岸で、すこし話をしました。

先月で廃業した居酒屋の話や、飲みに来ていた常連さんの話とか

。。。精神的な病気のせいで、仲間といろいろ軋轢があったらしく

店主夫婦と同じアパートから町営住宅に引っ越したのですが、

11月には隣市に引っ越すらしいです。息子さん用に買った

イグサのサンダルを受け取ってくれなかったと僕にくれました。

彼女も同い年ですが、息子とはうまくいっていないようです。

 

今朝は久しぶりに9時間眠れて、気持ちよく、いつものように

朝ドラ「らんまん」を観ました。明治時代のドラマには、気骨

のある人々がよく出てきますが、この牧野富太郎は偉そうな

ところがなく、多少フィクションもあるとはいえ、こんな偉人

もいるんですね。実祖父も明治の人間で、酔っぱらっては

生意気な母を平手打ちにするような男尊女卑を絵に描いたよう

な人でした。大手の生命保険会社に勤めていましたが、その

後は、仲間に誘われて怪しげな日米xx協会に入り、吉祥寺の

大邸宅を失い、借家を転々としていましたが、最後は自己破産

してしまい、息子(実父)の家に3人(祖母、曾祖母)で南

千束の社宅に引っ越してきました。

牧野と同じく学歴もなく、決して成功した人ではありません

でした。成功というのは何かが大事なのですが、好きなことに

一生懸命打ち込み、それが人々を惹きつけるということでは

ないかと思います。

 

大河ドラマ「どうする徳川」も観ていて、どうも家康像が

イメージと違うので、本を並行して読んでいます。戦国期は

まさに殺し合いの世界で、それを終わらせたのは家康である

ことは間違いないのですが、やはり、平和な社会を作るため

とはいえ、多くの人々を殺しているわけで、今の法律から

すれば、何度死刑になっても文句はいえない人なのです。

多くの犠牲を出しながら、300年の平和を実現した江戸

時代だったのに、また明治の人たちがそれを競争社会をめ

ざし、欧米の国々に追いつき、それらを凌駕するという高邁

な精神がいつのまにか傲慢になり、結局、日本を戦争の渦中に

引きずり込み、朝鮮、中国、東南アジアへの侵攻、沖縄戦

空襲、原爆という最悪の結末を引き起こしたと思うのです。

 

牧野という人が貧乏ながらも、10人の子供を育て、世界を

魅了した植物絵図を出版できたのも、早世した奥さんのけな

げな貢献が大きいとは言え、植物を愛し、努力を惜しまなか

った彼の生き方を多くの人たちが支え、共感したからに他な

らないと思うのです。今の日本でも、多くの優れた才能が

活躍しているはずなのですが、見た目の華やかさや経済的

価値のみをメディアが取り上げ、それを世の中がそのまま

鵜呑みにしてしまう風潮があるような気がします。

真に人間的に尊敬できる人がリーダーになれる仕組みができ

ないものでしょうか?別にリーダーは尊敬できない世襲

政治家や経済界の重鎮であっても、人格者を登用してくれる

だけでも少しは世の中は変わると思う今日この頃です。