「臨場」と「BOSS」

すでに連続ドラマは佳境に入っている。

「臨場」は内野聖陽のおおげさなセリフを上回る偏屈さがいい。

傑作「半落ち」の横山秀夫が、検視官という地味な仕事の面白さを仔細に教えてくれる。

本格的推理ドラマとしては「相棒」についで謎解きのキレがある。

ただ、高嶋政伸は毎回、ただ苦虫をつぶした顔するしかないし、

渡辺大の演技もなんか、素人くさい。ましてや、あの松下由樹があまりにも普通なのは

もったいない。  

対して「BOSS」は天海祐希の一人舞台。

天海はどうしても2枚目半の「離婚弁護士」パターンになってしまう。

竹野内豊の軽さもやや空回り気味。

戸田恵梨香ケンドーコバヤシ温水洋一、玉山鉄ニと個性派を

そろえてみたものの、今ひとつ生かしきれていない。

謎解きも読める展開が多く、天海のキャラを楽しむドラマだ。

 
それにつけても「つばさ」の高畑敦子の奮闘は際立っている。