片腕の男

ゲゲゲの女房の再放送を見ている。
「てっぱん」も面白いが、ゲゲゲは最高だ。
大杉漣竹下景子のお見合いでの化かし合いも秀逸だ。
貧乏からの成功物語はどんなにひどく、つらくても結果が分かっているので
安心して笑えるし、泣ける。
 
若い頃の貧乏は買ってでもすべきだ。
僕も双子を抱えて、広島の営業所から東京本社に転勤し、
横浜に家をローンで新築した時はつらかった。
お願いですから残業させてほしいと訴えたものだ。
 
それにしても、こんな年末の忙しい時に再放送はやめてほしい。
 
さて、「片腕の男」は元祖「逃亡者」の悪人だったし、身近にいなかったので、
悪いイメージしかなかったが、中学校で数学の教師に出会った。
隣のクラスの担任で、たまたま少し知恵遅れの子を皆でからかった
時にひどくしかられたことがあった。字がきれいで、プリントを配る時、
とても器用に数えるのを感心して見ていたものだ。
結局どうして片腕になったのかは、聞けなかったが、
きっと水木と同じようにつらいことがあったのだろうが、
その分、他人のつらさを理解できたのだろう。
先生やその教え子は今、どうしているだろうか?
きっとやさしい人たちに囲まれていい人生を送っているはずだ。